architects "STRUCTURE"
個人住宅 T邸のリノベーション
Private house Renovation of House T
築約20年のRC造マンションの一住戸を改修する計画である。
改修前は、マンションに多い長方形の3DKの間取りであったが、世帯人数の変化(4人→2人)により部屋数が過剰となり、使いきれないスペースが多くなっていた。
また、入り江に面した恵まれた立地でありながら、小さく区切られた間取りのため、その環境の良さを住戸内で十分に活かせていない状態でもあった。
そこで、移動が難しい水廻りを避けつつ、住戸を横断するように「木のかたまりの壁」を斜めに挿入し、住まいの骨格そのものを組み替えることを試みた。「木のかたまりの壁」は、木造住宅の柱や梁に用いられる木材を縦に連ねて壁としたものである。
無機質なRC造の空間の中に、重量感のある「木のかたまりの壁」を住まいの中心に据えることで、落ち着きと安心感をもたらす、ある種のプリミティブさを備えた住まいを目指した。


共用廊下から玄関を見る

玄関から広間を見る

広間 玄関側からバルコニー側を見る

広間 バルコニー側から北側共用廊下側を見る

広間 バルコニー側から北側共用廊下側を見る

広間 ”木の塊の壁”

広間から寝室側を見る

”木のかたまりの壁”に囲まれた寝室


”生活の受け皿”となる大容量の収納

ヌック

木のかたまりの壁の”余剰材”で作成した家具

■木のかたまりの壁
住宅の梁に用いられる杉の構造材(平角材)を縦に連ねて構成した「木のかたまりの壁」。
RC造マンションの無機的な空間に木材の重厚感による落ち着きをもたらし、住戸を斜めに貫くことで新たな「住まいの骨格」をつくり出している。
加工場で最小限の加工を施した材を現場で組み立てるだけで仕上げまで完了するため、現場での施工時間が短縮可能。
工事時間に制約があり近所への騒音対策が必須なマンションのリノベーションにとっては、スピーディーかつ音が出づらいことは施工性やコストの面でも大きな利点であると言える。


工事中の様子




改修前

改修後




個人住宅 T邸のリノベーション
−
竣工年 :2025年
所在地 :神奈川県
延床面積 :70.25㎡
用途 :個人住宅
施工 :平成建設
−
撮影 :平成建設
(一部 ugyamaguchi 撮影)