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Y邸のリノベーション

 

夫婦と小さな子供の家族3人が住む、築25年のメゾネットマンションのリノベーションである。

生活スタイルの変化や子供の成長に合わせて、室内のレイアウトを変更しやすいように、大きな広間に水廻りと収納コア配置したワンルームのような空間を設計した。

改修前はソファーやダイニングテーブルの置く位置が決まっているかのような、典型的なLDKプランであったが、今回の改修によってリビングやダイニング、子供スペースが、間取りにとらわれず、その時の使い方に合わせて自由に変化していける空間とした。

また、収納コアを中心とした回遊性のあるプランとすることで、キッチンやトイレといった水廻りと広間を緩やかに分け、開放的でありながら程よく隠れられる場所がある住居を目指した。

 

上階は勾配天井の吹き抜け空間に浮かぶプライベートコアと捉え、寝室とサニタリー、浴室を配置した。下階の広間と特徴を分けることで、フレキシビリティを確保しつつ、階によって過ごし方の切り替えができるプランとした。

 

仕上げには控えめながら素材感のある材料を選定し、色味を揃えることで生活を邪魔しない雰囲気とした。造作家具は、規格化された材の大きさを念頭に寸法を検討し、設計の早い段階から施工者と協議を行い、大工工事が可能な範囲を確認し合いながら設計を行うことでコストのコントロールを行なった。

 

様々な工夫と思いを込めて設計を行い、生活や人生を受け止める大きな器となったと思う。

家族と共にこの部屋が育っていくことを楽しみに生きていく。

 

 

 

タイトル:Y邸のリノベーション

所在地:東京都

主用途:住宅

設計:山口雄司 / 一級建築士事務所ストラクチア

施工:平成建設

延床面積:80㎡

設計期間:2023年9月〜2024年3月

工事期間:2024年6月〜2024年9月

竣工:2024年9月

写真:ugyamaguchi

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